キャリブレーション(ダーク・フラット・バイアス)
機材由来のムラや固定ノイズを補正フレームで取り除き、土台をきれいにする。
更新: 2026-06-20
キャリブレーションは、対象以外の「機材のクセ」を取り除く下処理です。カメラやレンズが必ず生む欠点を、専用の補正フレームで打ち消します。
補正フレームの役割
ライトフレーム(本番)には、対象の光に加えて熱ノイズや周辺減光が混ざります。ダーク・フラット・バイアスはこの混入分だけを測って差し引きます。
初心者向けまずは:3種類の補正フレーム
代表的な補正フレームは3つです。最初はダークとフラットの2つを覚えれば十分です。
まずはダークフレームだけでも効果があります。同じ夜の終わりにレンズをふさいで数枚撮るだけです。
上級者向けもっと詳しく:撮り方と適用
| 種類 | 撮影条件 | 枚数の目安 |
|---|---|---|
| ダーク | ライトと同じ露出・ISO・温度/光を完全遮断 | 10〜30枚 |
| フラット | 均一な光源を撮影/ISOは合わせ露出はヒストグラム中央 | 10〜30枚 |
| バイアス/フラットダーク | 最短露出(バイアス)またはフラットと同条件の暗黒 | 20〜50枚 |
各補正フレームも複数枚を重ねて「マスター(マスターダーク等)」を作り、ノイズの少ない基準にしてから適用します。補正フレーム自体のノイズをライトに持ち込まないためです。
フラットの露出は、ヒストグラムのピークが最大値の3〜5割(センサーのおよそ中央)に来るよう合わせます。明るすぎて白飛びすると減光が正しく測れず、暗すぎるとノイズが増えます。
適用順のイメージ
- ライトからダークを差し引く(熱ノイズ・欠陥画素を除去)
- フラットで割る(周辺減光・ゴミの影を平坦化)
- 結果を位置合わせしてスタックする
ダークは「露出・ISO(ゲイン)・温度」を本番に合わせないと逆効果です。温度管理ができないカメラでは、その夜のうちに撮るのが安全です。
フラットを撮ったら、本番から鏡筒の向きやピント、ゴミの位置を動かさないことが理想です。動かすと影の位置がずれ、補正が合いません。
ダークとマスターを撮影温度ごとに作りためておけば、ライブラリ化して使い回せます。冷却カメラなら設定温度ごと、非冷却カメラなら季節(外気温帯)ごとに分けると実用的です。
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