画像処理の全体フロー
撮影から完成まで、天体写真の処理がどの順番で進むかを一望する地図。
更新: 2026-06-20
天体写真の処理は、決まった順番で進めると失敗しにくくなります。まず全体の地図を頭に入れましょう。地図があれば、個別の作業が何のためのものか分かります。
大原則
処理は「重ねてからいじる」が基本です。1枚をいきなり編集するのではなく、複数枚を重ねて土台を整えてから明るさや色を仕上げます。
初心者向けまずは:処理の4ステップ
難しい用語は後回しで構いません。流れは大きく4つです。
- 同じ対象を複数枚(ライトフレーム)撮る
- それらを重ねる(コンポジット)してノイズを減らす
- 重ねた1枚を明るく持ち上げる(ストレッチ)
- 色やコントラストを整えて完成・投稿する
最初は補正フレームなしで「複数枚を重ねる」だけでも、1枚撮りよりはっきり画質が良くなります。まずそこから始めましょう。
上級者向けもっと詳しく:標準的なパイプライン
本格的な処理は、前半の「下処理(プリプロセス)」と後半の「仕上げ(ポストプロセス)」に分かれます。
| 段階 | 工程 | 目的 |
|---|---|---|
| 下処理 | キャリブレーション | ダーク・フラット・バイアスで機材由来のムラ/ノイズを除去 |
| 下処理 | 位置合わせ(レジストレーション) | 各フレームの星を重ね合わせる |
| 下処理 | スタック(積算) | 重ねてSN比を上げる |
| 仕上げ | ストレッチ | 暗い階調を引き伸ばして対象を見えるようにする |
| 仕上げ | 色・ノイズ・シャープ | カラーバランス、ノイズ低減、強調を整える |
ストレッチより前を「リニア処理」、後を「ノンリニア処理」と呼びます。ノイズ低減やカラー調整はどちらの段階で行うかで効き方が変わります。
順番を飛ばすと取り返しがつかないことがあります。特にキャリブレーションはスタック前にしか正しく効きません。スタック後にダーク補正はできません。
迷ったら「リニア段階でやるべきことを全部終えてからストレッチする」と覚えてください。色補正・勾配除去・デコンボリューションはストレッチ後だと効きが鈍くなります。
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