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フィルターの種類と用途

光害カット・ナローバンド・RGBなど、フィルターの役割と使い分けを理解する。

更新: 2026-06-20

フィルターは、特定の波長の光だけを通したり遮ったりする部品です。光害を抑えたり、星雲が出す特定の光だけを取り出したりできます。

フィルター
特定の波長の光を選んで通す・遮る光学部品。光害対策や星雲の輝線抽出に使う。
輝線(エミッションライン)
星雲のガスが特定の波長で強く放つ光。代表は水素のHα(赤)・酸素のOIII(青緑)・硫黄のSII(赤)。
初心者向けまずは:用途で選ぶ3タイプ

フィルターは目的で選びます。まずは「光害を抑えたい」のか「特定の星雲を強調したい」のかを決めます。

タイプ通す光向いている用途
光害カット街灯の波長を抑え、それ以外を通す市街地での星雲・星団撮影の底上げ
デュアル/マルチナローバンドHαとOIIIなど数本の輝線だけ市街地でもカラーで散光星雲を写す
シングルナローバンド(Hα/OIII/SII)1本の輝線だけモノクロ機での高コントラスト・SHO合成
市街地でカラーカメラを使うなら、まずデュアルナローバンド系が扱いやすく効果も分かりやすいです。星団や系外銀河は連続光なので、ナローバンドより光害カット系が向きます。
上級者向けもっと詳しく:帯域幅とSHO合成

ナローバンドフィルターは通す波長の幅(帯域幅)が狭いほど、月明かりや光害の影響を強く排除できます。

光害カット vs ナローバンド

光害カットフィルター

  • 可視光の広い範囲を通す
  • 星の色や星団が自然に残る
  • 連続光の系外銀河・星団に向く
  • 強い光害下では効果が頭打ち

ナローバンドフィルター

  • 数nm〜十数nmの狭い帯域だけ通す
  • 光害・月明かりに極めて強い
  • 輝線を出す散光星雲・超新星残骸に有効
  • 連続光の天体(多くの系外銀河・星団)には不向き
帯域幅(バンド幅)
フィルターが通す波長の幅。3〜7nmと狭いほど光害に強いが、得られる光量も減り露出が長くなる。
  • 帯域幅が狭い(例:3〜7nm)ほど光害に強いが、通る光が減るため1枚あたりの露出は長くなる
  • SHO合成(ハッブルパレット)は、SII・Hα・OIIIをそれぞれR・G・Bに割り当ててカラー化する手法
  • ナローバンドは輝線を出すガス星雲に有効で、連続光の系外銀河・反射星雲・星団には効果が薄い
  • フィルターはセンサー前に置くため、光路長の変化でピント位置がずれることがあり、フィルターごとに再ピントが要る場合がある
SHO(ハッブルパレット)
SII→赤・Hα→緑・OIII→青に割り当てて合成する偽色法。散光星雲を高コントラストに描く。
フィルターは万能ではありません。光害カット系は強い街明かりでは効果が限られ、根本的には暗い空に出かけるほうが効きます。ナローバンドは連続光の天体には不向きで、対象を選びます。

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